鰹通信

文筆屋ささきかつお のblogです。近況、お知らせ、読書日記など書いてます。

作家30人 合同サイン会まつり

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本日(5/19土)、南千住の「くまざわ書店」さんで

当代人気作家さんが一堂に集うサイン会がありまして、

でもって知り合いの作家さんも多数いらしてたので、

不肖ササキ、自宅からチャリ一時間こいで伺いました。

いやあ、大盛況でしたね。

知り合い作家さん(以下、順不同敬称略で)

七尾与史、成田名璃子、坂井紀久子、深沢潮

サインご対応でお忙しそうでしたので、

差し入れ「うまい棒コーンポタージュ味」を押しつけ、

しばらく、会の盛況ぶりをウルウルと見てから帰途に。

何がいいかってね。

その本を書いた著者、本を書店で買ってくれるお客さんが

実際に顔を合わせているところ。みなさん、いい顔でした。

本が売れない、と口にするのはたやすいけれど、

じゃあどうするか、と必死に現場の方々は頑張っておられる。

その熱量が目に見えるこのイベントは、この業界における

今後のヒントになると思うのですよ。

さらに個人的感想ですが、くまざわ書店さんって

結構こういう仕掛けをされてるなあって、尊敬してます。

余談ですが、拙著『空き店舗(幽霊つき)あります』を

発売から一年たっても平積みしていただいている、

くまざわ書店武蔵小金井北口店さん、本当に感謝です。

今日は憧れの、敬愛する山本幸久さんにもお会いできたし、

いい一日でした。

 

PS

個人的な目標として、不肖ササキも作家のハシクレとして、

次回の合同サイン会があれば参加できるよう、著作を重ねて

行こうと思った次第であります。

 

 

 

 

 

 

帰宅部ボーイズ

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【読書日記】5/12読了

帰宅部ボーイズ』はらだみずき(幻冬舎文庫

私事、今ちょっとした絡みで、この作家さんの著作を

毎日数冊読んでいるのですが、いいんですよ! どの作品も!

サッカーボーイズ」シリーズはグイグイ引き込まれる。

大人モノの作品も哀愁があってホロリとさせてくれます。

で、昨日、病院の長い待合時間に読んでいたのがこれです。

帰宅部

そこにはネガティブな哀愁と、自分にも経験あるトホホな

中学生の毎日が綴られているのですが、その心の動きや

こまやかな日々が、まざまざと浮かび上がって、泣ける。

スタンドバイミーだったり、重松清であったり、

井上靖の自伝小説であったり、イイものが詰まってます。

お恥ずかしいハナシ、はらださん作品、ノーマークでした。

あの頃のほろ苦さを振り返ってみたい時、オススメです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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廃園日和

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【読書日記】5/2読了

『廃園日和』行成薫(講談社

前に読んだ『僕らだって扉くらい開けられる』が

とても面白かったので、新作を入手しました。

廃園が決まった遊園地。

営業最終日に訪れる人々のアレコレを描いた群像劇です。

オドロオドロしい装丁とは違って、人情味ある内容で、

ああ、自分、こういうの好き、とすぐに引き込まれる。

物事には必ず終わりがあって、そこに携わる人々には

必ずドラマがあって、ドラマの数だけ感動があるわけです。

個々のエピソードについては割愛しますが、

その個々が終盤で巧みに繋がっていく、という技は、

ああ、巧いなあ……と唸ってしまいました。

重松清山本幸久など「いろいろあるけど頑張ろう」作品が

好きなんだな俺……って改めて実感しました。

この作家さん、今後も注目していきたいと思います。

 

 

 

 

 

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ふたりみち

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【読書日記】 4/11読了

『ふたりみち』山本幸久角川書店

極めて私事で恐縮ですが、映画や本で感動すると

腕がシビレる現象があります。年に数回程度。

本だと、浅田次郎作品、重松清作品で起こります。

で、この山本幸久さんの最新作で同じ現象が。

ま、つまり、そういう作品です。

若い頃に歌手をしていたスナックのママが、

とある事情で再び歌手としてドサ回りを始める。

道中、知り合った十二歳の少女とともに。

各地で遭うトラブルに、再会する旧友たちに、

巧みに張られた伏線に、ゲラゲラ、ホロリとしながら、

それが終章で彼女の人生が見えてくると、もう、

腕がシビレて、シビレて……(以下略)。

本屋大賞も、いい作品がたくさん紹介されましたが、

個人的には山本作品をもっと×2、世に知らしめたい。

ドキドキ、ハラハラ、キュン、もいいけれど、

ほっこりとさせる人生ドラマを描かせたら、

この作者の右に出る人はいないと思っております。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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狂犬の眼

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【読書日記】4/8読了

『狂犬の眼』柚月裕子(角川書店

先日、『盤上の向日葵』を絶賛したばかりですが、

『孤狼の血』の続編である本作も面白すぎて、

次の日早く起きなきゃいけないのに(6時起き)、

結局、本を閉じることができなくて、読了する1時迄

読み耽ってしまった。眠不足だけど、しあわせ。

前作では、ヤクザ社会と繋がる先輩刑事の元で習練を積んだ

日岡が、左遷された広島県山中の駐在所にいる。

組の抗争事件で指名手配中の大物がやってくることで、

彼の人生が、また、大きくうねり出す……という筋書き。

黒川博行作品ばりの警察&ヤクザ社会のえぐいリアルなのに、

(あ、ワタシ、黒川先生の著作も大好物です)

どうしてこんなに惹かれてしまうのかと考えてみますに、

言葉の運び、特に風景描写の巧さが好きなのかなと。

骨太ハードボイルドでありながら、繊細でリリカルでもあり、

ああ、読んでよかったと、心の底から思える作品でした。

 

 

 

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じっと手を見る

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【読書日記】4/5読了

『じっと手を見る』窪美澄幻冬舎

デビュー作からずっと追い続けている一人に、

この窪美澄さんがいます。

決して明るいとはいえない作風なのですが、

もがきながら生きる人の姿をじっと見据えて、

そこに仄かな希望を与えてくれる。

ひりひりとした読書にいつも痺れています。

さて、本作も間違いなく傑作だと思います。

富士山の見える小さな町に暮らす孤独な女性、

そんな彼女を気にかける男性。

都会から来たエグゼな男の出現で、それぞれの

関係にズレが生じ、流されていく。

閉塞した家庭環境、身動きのとれない現状、

縛られ、くすんでいく感情……どれをとっても

作者の筆致は心の襞に染み込んでいき、

それでも生きていくんだ、というリアルを

見せてくれます。介護職という現場もわかるし。

大ざっぱに言えば恋愛小説なのかも知れませんが、

読むと「生きること」を描いている、とわかる。

 

吉田修一の著作が好きな人なら、

この感覚、きっとわかってくれると思います。

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掌の小説

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数年前からやっていることなんですが、

尊敬する先生方の名作を丸ごと一冊書き写す、

(といってもPCにタイプしていく作業ですが)

これを朝の日課にしています。写経ですね。

本日(4/5木)昨秋から始めた川端康成の名作、

『掌の小説』全122話、約600Pの写文が結願。

自伝的な幼少期のもの、晩年の耽美的なもの、

ギューっとエキスのつまった掌編たちは、

とにもかくにも刺激的でありました。感謝!

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