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鰹通信

文筆屋ささきかつお のblogです。近況、お知らせ、読書日記など書いてます。

やめるときも、すこやかなるときも

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4/25読了『やめるときも、すこやかなるときも』
窪美澄集英社
現時点で今年のマイNo.1。
男と女が出会い、結婚を決めるまでの
プロセスを描いたもので、
どこにでも誰にでもある話。
なのだけれど、窪さんが描く世界って
心情、家庭環境、過去の傷など
それはそれは細やかな筆致ですから
読み手はいつしか本の中にドップリと
浸かっているのです。
鬱屈とした、救いのなさげな話が多いけど、
本作もある部分では眼を覆いたくなるけど、
けれど最後まで読んで、読んでよかったと
心から思える一冊です。
ラスト10ページ、ボロ泣きでした。
そろそろ直木賞、いって欲しいです。

五十音ばなし「き」

「きつねのコンビニ」
酒を飲んで駅から帰ってくると、
かならず越えねばならぬ関がある。
コンビニだ。
酒で満腹中枢をやられ、どーしても、
アイスが食べたくなって寄ってしまう。
昨晩もほろ酔い気味のアタクシは、
家へ向かう途中、コンビニの前を……あれ、
「フォックスマート」って。
以前ファミマがあったところが統廃合で
閉店になっていたのだが、新しい名称か?
てなことは大して気にせず、中に入り、
チョコモナカを手にレジへ。
「いらっしゃいませ」
「君……きつね、ではないか」
「そうです。このご時世、ケモノも街に出て
 金を稼がねば、都会では暮らせませんので」
そういって、きつねは手際よくチョコモナカに
センサーを当て「126円です」と。
はいはい、とワタクシは財布から130円を
出して、きつねのアルバイトに渡す。
「4円のおつりになります」
うわ、出た、ファミレス言葉「〜になります」って
きつねでも使うんだ……と思って手元を見ると。
小さな葉っぱが四枚。
「葉っぱじゃないか」
「ですから、言いましたよ。おつりになりますって」
ボン!と煙が立ち、葉っぱは1円玉に変わった。
「ありがとうございました!」の声で送られる。
きつねにだまされた気分とは、このことだろうか。
追伸
後日、近所にタヌキマートを見つける。

ぼくの死体をよろしくたのむ

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4/10読了『ぼくの死体をよろしくたのむ』

川上弘美小学館

タイトルだけだとショッキングな
内容を想像しがちですけど、
そんなコトぜぇ〜んぜんなくって、

不思議バナシがたくさん詰まった

短篇集です
で現時点今年のNo.1に決定です。
なんだろな。
川上センセの世界観って、大好き。
現実とちょっとずれた、でもって
現実にありそうな話がひょこんと
読み手の心に乗っかってくる感じ。
小説とは、とかテーマは、とか、
そんな小難しいコトを考えないで
楽しく読みたい。そう思える一冊。
個人的には話し手が順々に変わる
「なくしたものは」とか、
神様?らしき女性の1日を描いた
「儀式」なんて話が大好きです!
この世界観を共有できる人たちと
お友達になりたいです。

五十音ばなし「か」

歌手Aさん(匿名希望)と
「頭痛が痛い」「腹痛が痛い」
これが日本語として?って話をしてました。

「だったら、これはどうなの」とAさん。
「歌手が歌を歌う、って」
「おお、歌って字が三つも」
「そうなの、これに違和感は?」
「あるある」
「でも頭痛が痛いほど騒がれない」
「なるほどぉ」と感心する私。
「走者が100m走を走る、は?」
「走が三つも、おかしい、おかしい」

至って不毛な話かも知れないが、
日本語のフシギがあるような気がするんです。

お知らせ

 

(=゚ω゚)ノ 4/19発売、新刊のご案内です!

ラストで君は「まさか!」と言う(PHP)
(予知夢編、時のはざま編の2冊です)

小学校高学年〜中学校の朝読書で3分で読める
「どんでん返し」のあるショートショート集。

2刊計60話の中、15話分を担当しました。
いやあ、書いていて面白かったんですよ。
大人の方々にも喜んでいただけると自負しております。

どうぞよろしくお願いします。<(_ _)>

 

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新年度にあたり

( ´ ▽ ` )ノ 4月です。新年度です。

てなワケで私も作家業を本格始動です!

今ごろですが、twitter はじめました。

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果鋭

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3/31読了『果鋭』
黒川博行幻冬舎
迷うことなく「面白い」って言える。
その理由は何だろうかと考えてみる。
黒川さんのノワール小説って、
登場人物が生き生きしてるんだなと。
不祥事で退職したマル暴担当の刑事。
彼らがパチンコ業界に入りこんで、
警察、ヤクザが入り乱れるゴタゴタ。
徹頭徹尾ノンストップで彼らが動く
様子をカメラを回すかのように描く、
そのリアルに引付けられるのかなと。
とまれ、本作もイッキ読みでしたよ。

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