鰹通信

文筆屋ささきかつお のblogです。近況、お知らせ、読書日記など書いてます。

新作発売のごあいさつ

 ( ´ ▽ ` )ノ こんにちは。作家の「ささきかつお」です。

12月13日に新作『Q部あるいはCUBEの始動』が発売されます。

しばらく、この記事をブログ上部に固定表示しますので、

その他の情報は、下に ↓ スクロールしてくださいね。

 

f:id:maehara63:20181112124443j:plain http://amzn.asia/d/aaxqOw0

 

実はこの本を発行するにあたっては、ウラ話があるんです。

この本はPHP研究所発行の

『ラストで君は「まさか!」と言う』シリーズの一つです。

 

f:id:maehara63:20181112125044p:plain

 

3分で読める「どんでん返し」のショートショート集ですが、

ここで私、計5冊、30作以上を書いておりまして、

「バラバラの短編だけど、つながってたら面白いかな」と

思い、同じ学校の生徒たちを何度か登場させてました。

で、「この学園で1冊の本が書けたら……」が実現したんです。

 

これまでの『ラストで君は「まさか!」と言う』を

読んでいただいた方には、「あの話の、あの人が!」が

わかっていただけるかな、と思っております。

もちろん、初めて読む人にも楽しんでいただけます。

 

港町の私立中学校を舞台にした、ミステリーの数々、

Q部のメンバーたちと謎解きに挑んでみてください!

 

で、もし、私の作品を「面白い!」と思っていただいたら、

他にこんな本を出していますので、読んでみてくださいね。

 

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『空き店舗(幽霊つき)あります』(2017年、幻冬舎文庫

『モツ焼きウォーズ 立花屋の逆襲』(2016年、ポプラ社

 

ではでは、よろしくお願いいたしま〜す。

 

 

 

 

 

 

熱帯

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【読書日記】11/19読了

『熱帯』森見登美彦文藝春秋

森見登美彦氏の著作はデビュー時から追ってまして、

個人的には黒髪の乙女とか、毛玉たちの話が好き、

なんですが、こんな奇想譚も結構好物であります。

発売日に購入し、さっそく読み耽った晩秋の夜更け、

なんですが、あまりの濃密ぶりに結構クラクラです。

森見登美彦氏が学生時代に出会った『熱帯』なる本。

この本をめぐる奇妙な冒険譚が始まるワケですが、

いやあ、これがもう、底がなくって、底がなくって、

自分が同書の中にズブズブと沈んでいく感覚になる。

扉を開けたら、また扉で、それを開けたらまた扉。

著者特有な不思議な言葉が、今回もてんこ盛りで、

「沈黙読書会」「暴夜書房」など、うごうごですが、

いつもほどのうごうごではなく、謎が深くなる。

ああもう、こんな濃密な500頁強をどうしませう、

と思ったていたら、あーっという間に読了でした。

とまあ、紹介するにも内容は複雑すぎるし、それに、

簡単に説明できないのがモリミーワールドですし。

あえて言うなれば、「想像と創造」がカギかなあ。

著者のアタマの中が少しだけ垣間見えた気がします。

これまでのイマジネーションの集大成……?

いや、まだまだモリミーワールドは続いていくし、

これからも楽しませてくれることでしょうし。

とまれ、じっくりと楽しませていただきました。

着地も見事! ごちそうさまでした。

 

 

 

 

 

 

東京23区外さんぽ

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【読書日記】11/15読了

『東京23区外さんぽ』泉麻人平凡社

そのライフスタイルをリスペクトしてる泉さんですが、

東京散歩シリーズの郊外版が出たので読む。

東京は23区外にも市町村があって、私事、

人生の大半をそっちで生活して来ましたから、

そりゃあ思い入れもあるってもんで、楽しく読書。

でも、知らなかったコトが多いんですよね。

久しぶりに五日市とか、青梅とか行きたくなりました。

うん、楽しい。

 

 

 

ダンデライオン

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【読書日記】11/14読了

ダンデライオン中田永一小学館

ある衝撃で二十年前の自分と心が入れ替わる、という

SFがベースですが、そこに家族を殺された恋人との

出会いが関わってくると著者独特のキュン!が加わる。

とかくタイムスリップものはパラドックスを感じると

あれ? になるんだけど、中田さんの小説にはない。

緻密なストーリーテラーとしてのワザが光ってます。

いろんな作風をお持ちの作家さんなんですが、本作を

読んで、ちょっとうす暗いサスペンスを覚えたのは、

乙一の初期作品の風合を感じたからかなあ。

ぎゅっと詰まったミステリは読みごたえアリです。

 

 

 

 

新作発売のごあいさつ

 ( ´ ▽ ` )ノ こんにちは。作家の「ささきかつお」です。

12月13日に新作『Q部あるいはCUBEの始動』が発売されます。

しばらく、この記事をブログ上部に固定表示しますので、

その他の情報は、下に ↓ スクロールしてくださいね。

 

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実はこの本を発行するにあたっては、ウラ話があるんです。

この本はPHP研究所発行の

『ラストで君は「まさか!」と言う』シリーズの一つです。

 

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3分で読める「どんでん返し」のショートショート集ですが、

ここで私、計5冊、30作以上を書いておりまして、

「バラバラの短編だけど、つながってたら面白いかな」と

思い、同じ学校の生徒たちを何度か登場させてました。

で、「この学園で1冊の本が書けたら……」が実現したんです。

 

これまでの『ラストで君は「まさか!」と言う』を

読んでいただいた方には、「あの話の、あの人が!」が

わかっていただけるかな、と思っております。

もちろん、初めて読む人にも楽しんでいただけます。

 

港町の私立中学校を舞台にした、ミステリーの数々、

Q部のメンバーたちと謎解きに挑んでみてください!

 

で、もし、私の作品を「面白い!」と思っていただいたら、

他にこんな本を出していますので、読んでみてくださいね。

 

f:id:maehara63:20181112130652p:plain

『空き店舗(幽霊つき)あります』(2017年、幻冬舎文庫

『モツ焼きウォーズ 立花屋の逆襲』(2016年、ポプラ社

 

ではでは、よろしくお願いいたしま〜す。

 

 

 

 

 

 

沈黙のパレード

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【読書日記】11/10読了

『沈黙のパレード』東野圭吾文藝春秋

ひさびさのガリレオシリーズ、やはり傑作!

この魅力って何かなあって個人的に考えるに、

被害者を思う人々の忸怩たる思いが通底し、

それが犯罪に繋がっていくという設定と、

見事な科学的トリック、で、解き明かす湯川氏。

殺人がストーリーの道具ではなく、きちんと

当事者たちの心の奥底にまで降りているコトが

やはり東野作品が、あまたあるミステリとは

違っているんじゃないかなって思うんです。

終盤の「どんでん返し × N」は、各所で

きちんと伏線が張られてあるし、文句なしです。

 

「本は高い」って言われるけれど、

秋の夜長、二晩(計8時間)かけて、こんな名著に

映画1本と同料金で浸れるんですから、

お得だと思うんです。

 

 

 

 

 

 

 

 

不定期連載

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第五話「現(うつつ)の国」


夢の国の入場制限を知らず、舞浜駅を降りて
呆然としている私に、その老人は声をかけてきた。


「夢の国も結構なものだが、現(うつつ)も一興」
「何のことです?」
「ついて来なさい、もう一つのテーマパークだ」


時間を持てあましていた。
私は老人のあとについて、舞浜駅の、夢の国とは
反対側の住宅街に入っていく。


果たして、辿り着いたプレハブ小屋には段ボールで
こう書かれてあった──「東京リアルランド」。
「リアル?」
「そう、リアル。夢の国とは真逆の、現(うつつ)の国だ。
 お代は見てからでよろしい」


プレハブ小屋の内部は、いくつかの部屋に区切られ、
どうやら一つ一つを見て回る趣向である。


「では最初のリアルをご覧いただこう」
案内され部屋に入ると、狸が一匹、寝ている。
「これは?」
「狸寝入りをしている、狸だ。リアルだろう」
「うむ」


戸惑いを隠せないでいると「では次なるリアルに」と
老人は私を隣室へといざなう。
そこには床に倒れ、息も絶え絶えな馬がいた。
「これなるは、馬車馬のように働かされた、馬」
「なるほど、これはリアル」


私のうなずきに、老人は相好を崩す。「では次」
案内された部屋には、中央にテーブル、その上に
檸檬が一つ、梶井基次郎の小説のごとく置かれてある。
手前には解説文。
檸檬1個分のビタミンCが入っています》
「うむ……」「リアルじゃろ、どうじゃ」
いちいち私の反応を窺っている様子がウザイのだが、
まあ、確かにリアルと言えばリアルであった。


だが、次なる「体験コーナー」では
《苦虫を噛み潰した顔をしてみよう。リアルに》とあり、
見たコトのない黒い虫が、箱の中を這い回っている。
私は「ひゃあああ」と叫び声をあげてしまう。


「と、いうワケで、夢の国の反対側には、ご覧のとおり、
 東京リアルランドなる、現(うつつ)の国がある」
「いえ、リアルではありませんな」と、私は反駁する。
「な、なんとおっしゃる!?」
困惑の表情を隠せないでいる老人に、私は答える。


「ここは千葉県浦安市です。東京ではありませんよ」
「な、何と……それがリアルでないと」
言葉が出ないでいる老人を置いたまま、
私はプレハブ小屋をあとにしたのだった。


何だ、この話は?

 

辺境の路地へ

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【読書日記】11/4読了

『辺境の路地へ』上原善広河出書房新社

「路地」をテーマにしたノンフィクションを数多く

手がけてこられた著者の、私小説風の回顧録

全国の(言葉は悪いけど)場末なところへ赴き、

無頼であり、鬱屈とした内情を吐露しながら、

出会った人との会話をポツ、ポツ、と描いていく。

一見、瑣末なエピソードなのだけれど、

著者のナイーブな筆致で語られると、どうだろう、

じわじわと心の襞にそれが染み込んでくるのだ。

この世界観が、どういうワケか引き込まれます。

秋の夜長の読書、一気読みでした。