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鰹通信

文筆屋ささきかつお のblogです。近況、お知らせ、読書日記など書いてます。

ヘダップ

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12/20読了 『ヘダップ』三羽省吾(新潮社)

デビュー時からずっと注目&応援している作家さんです。

器用な方でいろんな作風を持っておられるのですが、

個人的に好きなのは、同作のような直球スポーツもの。

野球小説『イレギュラー』も好きですが、本作はサッカー。

これがね、個人的にはズバーン!ってやられました。

サッカー小説ってあまり読まないし、少ないと思う。

スジ的には高校を出てJFLに入団した少年の物語だけど、

なんといっても彼を取り巻く人たちのドラマがいい!

ちゃんとそれぞれが描かれており、泣かせます。

でもってサッカーのシーンも、グイグイと読めます。

年の暮れ、いい作品に出会えて、嬉しい。

 

 

 

 

 

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〆切本

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12/19読了

『〆切本』(左右社)

企画の勝利ですね。発案した編集者に拍手。

人と約束をした以上は納期=〆切がある。

その艱難辛苦を文豪夏目漱石から太宰、谷崎、

最近では村上春樹西加奈子にいたるまでが

どう考え、どう乗り越え、どう開き直ったか。

各人のエスプリが滲み出ている名著ですな。

三島由紀夫吉村昭は〆切を守ってたんだって。

あ〜面白い本だった。

 

 

 

 

 

 

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犯罪小説集

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12/19読了

『犯罪小説集』吉田修一角川書店

う〜ん、痺れました。

吉田修一さんの犯罪モノといえば

『悪人』『怒り』など名作揃いですが、

短篇では珍しいんじゃないかなと。

小説は基本、非日常がテーマとして

扱われることが多く、そうなれば犯罪は

非日常のひとつとなるわけですが、

吉田作品の面白みって、

被害者、加害者、周囲の人が、

犯罪事件にいたるまで、どういう心持ちで

どう動いていくかが深く抉られてますよね。

少女の失踪、保険金殺人、横領、大量殺人、

元エースの転落……それぞれに人生があり、

それが、現場にいるかのように見えてくる。

見事な読みごたえでした。

 

 

 

 

 

 

 

 

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ノスタルジー1972

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12/19読了

『ノスタルジー1972』(講談社

所謂企画モノという短編集ですね。

1972年(昭和47年)を軸にした話を

人気作家のみなさんが書かれています。

おもいっきりオンタイムの大御所もいれば、

まだ生まれていなかった作家さんもいて、

それぞれがとらえる「時代」の角度が面白い、

でもってそれぞれの「味」がよ〜く出てます。

個人的には重松清さんの「あの年の秋」がツボった、

1972年、その頃は明治生まれのお婆ちゃんがいた……

という追憶モノなんですが、これがもう、涙腺崩壊で

久しぶりに泣きの読書でございました。

これ、いい本ですよ〜。

 

 

 

 

 

 

 

ヴァラエティ

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12/11読了

『ヴァラエティ』奥田英朗講談社

極めてアルアルの日常であって、

それでいて毒の効いた内容に

読み始めたら止まらないのが奥田さんの

小説なんですよね。かっぱえびせん級。

本作は書籍化になっていない短篇を

集めたものですけど、

まあ、あいかわらず毒があって、好き。

でもラストの「夏のアルバム」

これ、筆者の原風景なんだろうな

井上靖の小説を読んでいるような読後感に

ジーンと痺れてしまいました。

 

 

 

 

 

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課題図書に選ばれました

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(=゚ω゚)ノ 拙著『モツ焼きウォーズ』

茨城県の冬休み読書感想文コンクールの

課題図書選んでいただきました。

茨城県のみなさ〜ん、よろしくお願いしまぁ〜す。

読みやすくて、おもしろくて、感想文には

ぴったりですよぉ〜。

夢になるといけねぇ

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11/28読了

『夢になるといけねぇ』橘蓮二(河出書房新社

公私ともに仲良くさせていただいております

カメラマンの橘さんから新作写真集をいただきました。

この方に出会わなければ、自分と落語は無縁のまま、

もったいない人生を送るところでした。感謝。

さて新作。

橘さんが切り取る落語家さん、芸人さんたちの写真って

目に見えない何か、をグッと浮かび上がらせるんです。

間というか、呼吸というか、表現できない何か、です。

ページをめくる度にハッとなり、見入ってしまう。

でもね、個人的に思うのですが、この方の写真集って

文章も秀逸なんです。無駄がない、核をついている。

きっと確固たるフォーカス(焦点)が筆にもあるんだな。

見習いたいところがたくさんあるのです。