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鰹通信

文筆屋ささきかつお のblogです。近況、お知らせ、読書日記など書いてます。

蜜蜂と遠雷

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1/8読了『蜜蜂と遠雷』恩田陸幻冬舎

私事ですが「年またぎの一冊」という本があります。

年末から読み始め、年が明けて読了するてなモノ。

そこで読書納め&読書初めをするのですが、

気合いの1冊を選んで年末年始にドップリ浸かる。

で、この本が今年の年またぎ。

      傑作です!

多くの方が素晴らしさを語っておられますので、

私から語ることもないかと思います。

とある世界的なピアノコンクールにエントリした

4人のピアニストたちのコンテスト実況中継です。

活字から、本から、音が聞こえてきた読書は初めて。

久しぶりにもっともっと、

ずっとずっと読んでいたい本でした。

直木賞候補ですよね。他をまだ全部読んでないけれど

今のトコ、私はこの本を推したい!

 

 

 

 

 

 

 

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五十音ばなし「あ」の続き

というように「あんこ」について考えを
めぐらしていた夜のことである。(前回参照

ピンポン。
モニターに映ったのは、二人の老人。
「つぶあんか、こしあんか、決めていただきたい」

思い詰めた表情が映し出され、
この寒空だし、入ってもらわねばとドアを開ける。
が、老人二人は「ここで結構」と入室を拒む。

「それで」と私は話を切り出す。
「つぶあん、こしあん。私は選択をせねばならぬので
 しょうか。私はどちらも好きなのですが」

「否(いな)」と、つぶあん爺が手で制す。
「世の中に相反するものがある以上、選択をば」
「そういうものなのでしょうか」
「さよう」と、こしあん爺が頷いている。

「うーん」と私は俯き、しばし考えて、顔を上げる。
「胃に入れば同じだ。メンドクサイから帰ってくれ」

刹那、二人のあんこ爺の目に落胆に色が見えたが、
どうでもいい。私はどちらも好きなのだから。

ドアを閉めようとすると、つぶあん爺が恨むような目で
「問題を先送りしても、いいことありませんぞ」と言う。
「さよう」と、こしあん爺が頷く。「我々だけではない」

何のことか理解できず、二人には帰っていただいたが、
私は彼らの言った意味を知ることになる。
翌日から、来訪者が増えたのだ。

きのこの山たけのこの里、どちら?」
「ヘ〜イ、YOU。コーク or ペプシ?」
「たい焼きは、頭から食べる? 尾っぽから食べる?」
「あなたが落としたのはキレイなジャイアン?それとも」

何なんだ、この二択攻撃は。
三択なら竹下景子さんにお願いしたいが、そうもいかない。

さらに昨夜、モニターに映し出されたのは
きらびやかなミニのワンピースを着た女性だった。
ペッパー警部」を歌っていた。

 

ミーちゃん、ケイちゃんか……選べないなあ。

(このネタ、古いかなあ)

 

五十音ばなし「あ」

「あんこ」

( )んこ、という(括弧)+「んこ」を見て、

この( )の中に何を入れようか?

 

鳥が好きなら(い)、小学生なら(う)とか(ち)、

おそらく多くの中二男子どもは……。

 

そうだ。(あ)を入れて「あんこ」にしよう。

猫型ロボットの大好物に挟まれているアレや、

正義の味方の頭部に内包されているアレ。

 

おはぎ、好きだ。

だんご、好きだ。

 

でもさあ、どうして先人は小豆を甘く煮て、

すりつぶしたものを食べようと思ったのだろう?

タイムマシンで遡り、聞いてみたい。

 

あ、それと「つぶあん」「こしあん」が

いつ袂(たもと)を分かったのか。

さすれば「あんこ」の世界がもっと広がるかも。

 

 

年頭挨拶 2017

あけおめことよろ、でございます。

平素は「鰹通信」をご覧いただき、

誠にありがとうございます。

「作家業」の肩書きが加わってからの新年、

1作でも多く「面白い!」と言っていただける

作品を書いて行こうと思っておりますので、

今年もどうぞご贔屓に願います。

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さて、上の写真は「10年日記」。

10年分の日々を綴ることができる便利なヤツです。

ン年前のこの日、自分は何をしていたか、とか

この時期には体調を崩しやすいとか、分かるんです。

2007年にこやつを手に入れ、書くこと10年、

ついに昨年、10年分を書き切り、

次の10年日記を購入したのです。

ラストは、2026年12月31日。59歳となった自分は

どんな気持ちでこれを書いているのか?

希望に満ちた10年であることを願うばかりです。

あ、願ってるだけじゃ叶わないから、実行あるのみ。

ポンコツになりつつある身体をいたわりながら

前へ、前へ、進んで行こうと思います。

 

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2016 マイベスト本

ああもう、今年が終わりますね。

今年もお世話になりました。

で、恒例の2016年マイベスト本です。

個人的趣味ですから、ご参考までに。

感想のリンクを張ってあります。

 

孤狼の血
http://kplan0805.exblog.jp/24828676/

気仙沼ミラクルガール
http://kplan0805.exblog.jp/24966044/

よこまち夜話
http://kplan0805.exblog.jp/24994446/

帰郷
http://kplan0805.exblog.jp/25481882/

水戸黄門 天下の副編集長
http://kplan0805.exblog.jp/25481926/

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Good old boys

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12/30読了『Good old boys』本多孝好集英社

これ、いい本ですね。しみじみと、いい本です。

小学四年の弱小サッカーチーム、の父親たちの

物語。連作短篇で8人のお父ちゃんたちが登場。

それがね、それぞれに対峙せねばならぬ世間の

シガラミ、微妙な家族関係、あれこれがあって

ああ、人の数だけドラマもあるんだよな、って。

子どもたちも成長したプレーを見せる一方で、

父ちゃん達も歯を食いしばり現実に立ち向かう。

うん、人間っていいな。

 

 

 

 

 

 

 

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作家刑事毒島

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12/23読了『作家刑事毒島』中山七里(幻冬舎

うわぁ、これ、おもしろいなあ……。

私事、出版業界に長いことおりまして、

んでもって今も関わってるものですから

この毒島(ぶすじま、と読みます)の毒ったら、

ビリビリきますわな。

短篇連作なんですが出版業界、とくに小説を

めぐるドロドロ話を、人気作家の毒島さんが

ものすんごい毒を孕んだ嫌味で蹴散らしていく。

これ、実在の人物をモデルにしてんだろな。

こわいな、おそろしいな、この業界。

でも好き。(この作品も)

 

 

 

 

 

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