鰹通信

文筆屋ささきかつお のblogです。近況、お知らせ、読書日記など書いてます。

六花の印〜連城三紀彦傑作集

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【読書日記】8/28読了

『六花の印〜連城三紀彦傑作集』(創元推理文庫

著者の名前は知っていたし、著作も読んでいた。

けれど、あらためて“傑作集"を読んでみると、本当に傑作だった。

収められた短編&エッセイは、想定外の謎解きはキレッキレだし、

耽美的でうっとりするような流麗な文体は、それはそれは美しい。

なんで今まで、この作家さんのスゴサに気づかなかったのだろう。

惜しくも5年前に他界され、新作を読むことは叶いませんが、

これから時間のあるときに追い続けてみようと思います。

オレ、こういう小説を書きたかったのかも知れない。

 

 

 

 

 

 

 

『モツ焼きウォーズ』感想文ヒント?

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児童書を書いている作家の「あるある」で

夏休み後半にブログのアクセス数が急増します(笑)。

藁にもすがりたい気持ち、わかります。

 

2016年にポプラ社さんから発行した拙著ですが、

東京の下町を舞台に、駅前再開発に反対する

老舗モツ焼き屋一家の奮闘を描いたコミカルで

ファンタジーで、ハートウォーミングな一冊です。

で、

もし、この本で読書感想文を書こうと思っている君。

例えば、こんな順番で書いてみるとイイですよ。

1 まず自分の話(好きな食べものとか)

2 で、どうして、この本を選んだか?

3 簡単に、この本の紹介「東京の下町を〜」

4 作品で一番好きなシーン、セリフ(と、その理由)

5 この作品から影響を受けたこと

 

作者のオジサンは「書評」という、本を紹介する仕事も

しているのですが、上記の手法で書いてます。

 

近所の小学校は、8/27月から2学期のようです。

あと二日、ガンバレ、まだ間に合うぞ!

 

 

 

 

 

泥濘

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【読書日記】8/16読了

『泥濘』黒川博行文藝春秋

“疫病神シリーズ”の最新作。文句なく面白い。

ヤクザの桑原、一応カタギの二宮コンビが、

今度は老人ホーム、オレオレ詐欺に金脈を見つけ、

その筋、はたまた警察OBとやりあう話。

テンポのよさ、会話の妙、メシの美味しさなど、

その魅力は多々あるけれど、個人的には

大阪中の悪い話、悪い人の話、がてんこ盛りなのが

惹きつけるのかなと思っております。

業界用語、いろいろ勉強になるし。

 

 

 

 

 

 

生き残り

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【読書日記】8/9読了

『生き残り』古処誠二角川書店

 

いやもう、この本はすごい。

著者の作品はかなり前から注目していました。

第二次世界大戦の、主に南方線線で敗色の濃い日本軍の

有り様を、見て来たのでは? というくらいにリアルに

描いた作品たち、いつか直木賞いくぞ、と思ってました。

極限状態の心理描写、相手との間合い、どれも凄いです。

で、この作品も、戦時下のビルマで、

傷病兵が中隊から切り離され転進する、のですが、

途中で一人、一人とゲリラ に殺されていく……のではない、

内部の誰かに殺されているのだ、と。

生き残った一人の兵隊が、他の下士官の元へ行くことで

事態が急展開するのですが、一級のミステリと気づく。

うわあ、これ、すごい、と声を上げてしまった。

オレ、直木賞の選考委員なら、この作品を推挙したいです。

そのくらい「!」になった一冊でした。

 

 

 

 

 

 

 

闇市

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【読書日記】8/5読了

闇市マイク・モラスキー編(新潮文庫

 

戦争を考える季節になりましたね。今年の一冊はこれ。

戦中戦後の「闇市」が作中に現れる小説を集めたもので、

太宰治坂口安吾永井荷風野坂昭如などなど、

錚々たる作家の名が連なるのですが、所謂代表作ではない、

けれど、どの作品も、戦中戦後のギリギリの生活をしてきた

市井の民のエネルギーが漲っていて、あっちゅうまに読了。

これは出逢えて嬉しい一冊でありました。

この本を手に取ったからこそ出逢えた作品、作家さんもあり、

鄭承博さんの実体験的な話なんかは人間味溢れていて、

それでいて抑えた筆致に引き込まれましたよ。

こういう企画、いいですね。編者、版元(初版は皓星社)の

心意気みたいなものが、ヒシヒシと感じられます。

かな〜り、オススメです。

 

 

 

 

 

 

 

 

本日

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51回目の誕生日。

実家の母から最中、1967年8月5日の新聞コピーなどが届く。

戦後から22年目、沖縄返還の前である。

テレビ欄を見ると、黄金バット、宇宙家族ロビンソン。

野球の試合は「阪急 vs. 西鉄」だって。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

火影に咲く

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【読書日記】8/1読了

『火影に咲く』木内昇集英社

しみじみと、イイ本だなあ、と読了後につぶやく。

頃は幕末、とあればお馴染みの英雄たちの話……

ではなく、脇キャラの逸話を、丁寧に丁寧に描く。

決してドラマチックなスジではないのだけれど、

ああ、ここにも歴史に携わった人がいるのだな、と。

 

……なんか最近、歴史モノばかり読んでるな。