鰹通信

文筆屋ささきかつお のblogです。近況、お知らせ、読書日記など書いてます。

ははのれんあい

【読書日記】2/15読了 『ははのれんあい』窪美澄(角川書店) テーマはド直球で「家族」。 このテーマは小説の鉄板として昔昔からあるわけで、 有吉佐和子、山崎豊子、谷崎潤一郎、重松清、etc. 巨匠達がこれでもかと重厚な物語を描いている。 では窪さんが…

大阪

【読書日記】2/14読了 『大阪』岸政彦、柴崎友香(河出書房新社) 大阪で育った作家、大阪で暮らす作家の交換エッセイ。 両人とも大阪の町に対する愛が溢れていて、いい。 でも決して美辞麗句を並べているわけではない。 自分が生きてきた足跡を辿りながら、…

今夜

【読書日記】2/3読了 『今夜』小野寺史宣(新潮社) ああ小野寺さん、巧いなあとうなずく。 市井の人々を描かせたらピカイチなのだが、 今作は群像劇、でありながら登場人物が 随所で絡んでくる。ある一夜を軸にして。 今夜は一度きりだが、四人の人物には …

羊は安らかに草を食み

【読書日記】1/30読了 『羊は安らかに草を食み』宇佐美まこと(祥伝社) 宇佐美さん作品はずっと注目しているのですが、 ますます凄みが増してきていると思っております。 例えば去年読んだ『ボニン浄土』も 「うわ、何これ、すご……」と圧倒されましたし。 …

騙る

【読書日記】1/28読了 『騙る』黒川博行(文藝春秋) 黒川さんの作品はどれも当たりなので、 今回も予備知識一切ナシで手に取ってみたところ、 これまた頗る面白かったのでございますのよ。 関西が舞台のノワールもの、 けれどイケイケのヤーサンでなく、悪…

神様には負けられない

【読書日記】1/2読了 『神様には負けられない』山本幸久(新潮社) 私事「年またぎの1冊」という本がありまして、 今年はこれ。敬愛する山本幸久さんの新作です。 主人公は専門学校生。 義肢装具士(ぎしそうぐし)を目指し、仕事を辞めて 二十代半ばにこの…

謹賀新年

あけおめです。 2021年、一発目に手に取った本は、敬愛する 浅田次郎先生の『鉄道員(ぽっぽや)』でした。 今年も素敵な作品をお届けできるよう 精進しますので、よろしくお願いいたします。 ささきかつお拝

2020ベスト本

ああもう、大晦日ですね。 今年もお世話になりました。 恒例の年間マイベスト本の紹介です。 個人的バイアスかかってますので、 あくまでも参考ということで。 以下に順不同でリンクを貼っておきます。 他にもいろいろ紹介したいのですが、今年はこんな感じ…

架空の犬と嘘をつく猫

【読書日記】12/29読了 『架空の犬と嘘をつく猫』寺地はるな(中公文庫) 年内最後(かな?)は最近お気に入りの寺地さん作品。 ある一家の変節を次男の目線を軸に5年ごとに追っていく。 この手の家族劇って大味になりがちなんだけど、 寺地さんの筆致は一…

ラストで君は「まさか!」と言う[放課後ミステリー]

今日(12/17木)あたりから書店さんに並んでいると 思いますので告知させてください。 執筆に参加させていただきましたPHP研究所刊の 「ラストで君は「まさか!」と言う」シリーズ新作、 「放課後ミステリー」です! ワァ〜パチパチ(歓声と拍手) 不肖さ…

夢幻の街 歌舞伎町ホストクラブの50年

【読書日記】12/2読了 (=゚ω゚)ノ ご無沙汰の読書日記っす。 ここしばらくバタバタで、じっくり本を読む時間が なかったのですが、久々どっぷり読みまして、 この本、面白いです。 自分にとって一番遠い世界だと思われるホスト界。 かの街を歩いているとド派手…

御礼『Q部あるいはCUBEの展開』発売です!

(=゚ω゚)ノ みなさま、こにゃにゃちは。 というワケで、新作『Q部あるいはCUBEの展開』発売となりました。 前作『Q部あるいはCUBEの始動』が一昨年(2018)12月に発売され、 重版出来が昨年(2019)12月のことでした。 制作がGOになったのは2020年が明けて…

Q部シリーズのキャラクターについて

(=゚ω゚)ノ みなさん、こにゃにゃちは。 新刊『Q部あるいはCUBEの展開』発売が明日(11/21土)と アナウンスさせていただいておりますが、ネットなどでは すでに発売になっておりますね。 たとえば、紀伊國屋書店さま 明日(11/21土)には各地の書店さまの棚に…

新作『Q部あるいはCUBEの展開』発売まで1週間

みなさん、こんにちは。 新作『Q部あるいはCUBEの展開』の発売(11/21土)まで あと1週間となりました。 数日前、出版元のPHP研究所さんから見本が届きました。 本を書いている者にとって、嬉しい瞬間です。 1週間後の11/21土に、書店さんに列ぶんですよ…

新作『Q部あるいはCUBEの展開』発売まで2週間

みなさん、こんにちは。 新作『Q部あるいはCUBEの展開』(11/21土)の発売まで あと2週間となりました。 出版元、PHP研究所さんが、こんなステキな 宣伝ビジュアルを作ってくださいました。 嬉しいです。ありがとうございます。 気分がアガってきますね。 …

新作『Q部あるいはCUBEの展開』11/21発売

(=゚ω゚)ノ こにゃにゃちは! 前作『Q部あるいはCUBEの始動』から、およそ2年。 続編『Q部あるいはCUBEの展開』が11/21土に出ます! 「始動」から「展開」になったワケです。 私立凪学園中等部「Q部」の4人が、学内の謎解きに挑む 30本のショートミステ…

海神の島

【読書日記】10/11読了 『海神の島』池上永一(中央公論新社) (=゚ω゚)ノ ども、ご無沙汰いたしております。 私ってば、11月発売の新刊に向けて、 バタバタしておりまする。 そんな中でも、秋の夜長にゃ読書ですね。 これメチャメチャ面白いです。 池上さん作…

同姓同名

【読書日記】9/17読了 『同姓同名』下村淳史(幻冬舎) わぁ、すごい本を読んでしまったなあ、というのが 読了後の素直な感想。 「大胆不敵、乱歩賞作家からの挑戦状」という 帯の謳い文句は間違いなかったですね。 なんたって登場人物の多数が同姓同名の「…

タクジョ!

【読書日記】9/13読了 『タクジョ!』小野寺史宜(実業之日本社) (=゚ω゚)ノ ごぶさたです。 今夏、暑すぎてずっと参ってたんですけど、 ようやく秋、読書の秋となりましたね。 で、久々の小野寺さんの新作。これ、いいです。 小野寺さんの作品って、ドラマチ…

『王様のブランチ』で紹介されました!

8/15土 OA『王様のブランチ』BOOKコーナーにて、 「読みやすくて面白い!夏の読書感想文にオススメしたい本」として 『ラストで君は「まさか!」と言う 〜 夏の物語』を 紹介していただきました!(ワァ〜! パチパチ:大歓声と拍手) (※読書感想文ヒントは、こ…

日暮れ竹河岸

【読書日記】8/5読了 『日暮れ竹河岸』藤沢周平(文春文庫) 個人的な日課で、仕事に入る前にラジオ体操と筋トレ、 それが終わると敬愛する作家さんの作品を2P書き写す、 ということをしています。 桜の季節から始め、今日結願したのが、この短篇集。 浮世…

根に帰る落葉は

【読書日記】7/27読了 『根に帰る落葉は』南木佳士(田端書店) 著者の作品に始めて出会ったのは、たしか30代、 『医学生』(文春文庫)だったかと記憶している。 世にあまたある医療小説とは一線を画した、 心に染みるmy人生のベスト本となった。 その著者…

夢は捨てたと言わないで

【読書日記】7/23読了 『夢は捨てたと言わないで』安藤祐介(中央公論新社) 著者の作品は、去年『本のエンドロール』を読み、 印刷業のデティールにこだわった渾身のお仕事小説に 魅了された記憶が新しくって、 なのでお笑いの世界をテーマにした本作も期待…

ラストで君は「まさか!」と言う[夏の物語]

今日(7/9木)あたりから書店さんに並んでいると 思いますので告知させてください。 執筆に参加させていただきましたPHP研究所刊の 「ラストで君は「まさか!」と言う」シリーズ新作、 「夏の物語」です! ワァ〜パチパチ(歓声と拍手) 不肖ささきは、以…

ボニン浄土

【読書日記】7/6読了 『ボニン浄土』宇佐美まこと(小学館) 読書後半「ううう、これはスゴイ本だ」と唸る。 江戸時代から続く小笠原の歴史を綴ったもの、 と思いきや、どうやらそうでもなさそうで、 現代に時間が移るとそれは群像劇になっているが どうやら…

輪舞曲(ロンド)

【読書日記】6/28読了 『輪舞曲(ロンド)』朝井まかて(新潮社) 個人的2019年の No.1 が『落花狼藉』でありんして、 その作者・朝井まかてさんの新作となれば期待大。 で期待通りのすんばらしい小説でした。 時は明治末期から昭和のはじめ、 女優という言…

世界と日本の名作 冒険の物語

【お仕事告知です】 成美堂出版 世界と日本の名作 冒険の物語 古今東西の名作をダイジェストで紹介する再話本。 不肖ワタクシ、「西遊記」「南総里見八犬伝」の 2作品を書かせていただきました。 冬から春は、この二作品の原著にどっぷりだったな。 名大作とは…

水を縫う

【読書日記】6/14読了 『水を縫う』寺地はるな(集英社) 大阪郊外で暮らす、家族の物語。 一章の高校生の弟話を読んで、「あ、この作品好き」と思う。 連作短篇で章ごとに人物が入れ替わる手法はよくあるけれど、 どの視点にも、その人をしっかと見据えた優…

明け方の若者たち

【読書日記】6/11読了 『明け方の若者たち』カツセマサヒコ(幻冬舎) 恥ずかしながら著者の名前をこの本で知りました。 有名なウェブライターさんとは知らなかったです。 デビュー作となるこの作品、50代のオッサンにも 刺さりました。 2010年代を、20代と…

ビルマに見た夢

【読書日記】6/11読了 『ビルマに見た夢』古処誠二(双葉社) 第二次大戦時、ビルマを舞台にした戦場小説が 著作に多く、そのほとんどを読んでいます。 死と隣り合わせの臨場感と、現地人との交流、 軋轢、信頼、不和といった人間関係の縮図が もう見事で見…