鰹通信

文筆屋ささきかつお のblogです。近況、お知らせ、読書日記など書いてます。

イカの前

昨夜の夢が、あまりにアレだったので ここに記しておきたい。 「いかにも、イカである」 そう言って現れたのは、イカだった。 海中だったかどうかは不問とする。 「なぜ、イカが?」 「知りたいのであろう、イカにとって、 どっちが前方であるかを」 「……………

不定期連載

第二話 「上あごに最中の皮」 風の中で信玄餅を食べる程の苦難を乗り切った国、 アルラカスの王女、ビルマリーは、 敵対する隣国の王子、アントニアルスに恋していた。 「ああ、愛しのアントニアルスさま、この想いを 貴方さまに、どう告げればよいのかしら…

国宝

【読書日記】10/1読了 『国宝』上下巻 吉田修一(朝日新聞出版) いやもう、エライものを読んでしまったな、と。 デビュー時から吉田さんの著作はすべて読んでいるのですが、 これもまちがいなく、傑作でしょう。 上巻は夜更かしして、下巻は読了後、興奮で…

紫陽花舎随筆

【読書日記】9/28読了 『紫陽花舎随筆』鏑木清方(講談社文芸文庫) 何故にこの本を手に取ったのか、読了した今でも それが不明なのですが、ああ、読んでよかったと。 明治、大正、昭和をまたぐ著名な画家さんですが、 絵だけでなく、文章も抜群に巧い! 画…

ひと

【読書日記】9/12読了 『ひと』小野寺史宜(祥伝社) 心の底がジンと暖かくなる本。出逢えてよかった。 恥ずかしながら、小野寺さんはノーマークでした。 とりたてて大仰なストーリーがあるわけでもない、 とてつもないキャラいるわけでもない、 いたって普…

青少年のための小説入門

【読書日記】9/5読了 『青少年のための読書入門』久保寺健彦(集英社) 著者デビュー時「わあ、すごい作家さん出て来た!」と 驚いていたのを覚えています。(→参照) その後しばらく拝読していなかったのですが、 こんな面白い作品を書かれていたのですね。…

ポノック短編劇場 ちいさな英雄

昨日、嫁さんと二人で日比谷の映画館に観に行きました。 いやあ、面白かったですよ。 カニ兄妹の冒険譚を描く、風景描写(特に水中)の映像美。 食物アレルギーを抱える男の子と母親の心情。 そして「存在とは?」を問いかける透明人間の不条理劇。 短編集だ…

朝鮮大学校物語

【読書日記】8/29読了 『朝鮮大学校物語』ヤン ヨンヒ(角川書店) 数年前、 飯田橋ギンレイホールで「かぞくのくに」という映画を観た。 在日家族の、ヒリヒリとした葛藤や感情に心が揺さぶられた。 その映画監督が著者であると知ったのは、本を手にしてか…

六花の印〜連城三紀彦傑作集

【読書日記】8/28読了 『六花の印〜連城三紀彦傑作集』(創元推理文庫) 著者の名前は知っていたし、著作も読んでいた。 けれど、あらためて“傑作集"を読んでみると、本当に傑作だった。 収められた短編&エッセイは、想定外の謎解きはキレッキレだし、 耽美…

『モツ焼きウォーズ』感想文ヒント?

児童書を書いている作家の「あるある」で 夏休み後半にブログのアクセス数が急増します(笑)。 藁にもすがりたい気持ち、わかります。 2016年にポプラ社さんから発行した拙著ですが、 東京の下町を舞台に、駅前再開発に反対する 老舗モツ焼き屋一家の奮闘を…

泥濘

【読書日記】8/16読了 『泥濘』黒川博行(文藝春秋) “疫病神シリーズ”の最新作。文句なく面白い。 ヤクザの桑原、一応カタギの二宮コンビが、 今度は老人ホーム、オレオレ詐欺に金脈を見つけ、 その筋、はたまた警察OBとやりあう話。 テンポのよさ、会話…

生き残り

【読書日記】8/9読了 『生き残り』古処誠二(角川書店) いやもう、この本はすごい。 著者の作品はかなり前から注目していました。 第二次世界大戦の、主に南方線線で敗色の濃い日本軍の 有り様を、見て来たのでは? というくらいにリアルに 描いた作品たち…

闇市

【読書日記】8/5読了 『闇市』マイク・モラスキー編(新潮文庫) 戦争を考える季節になりましたね。今年の一冊はこれ。 戦中戦後の「闇市」が作中に現れる小説を集めたもので、 太宰治、坂口安吾、永井荷風、野坂昭如などなど、 錚々たる作家の名が連なるの…

本日

51回目の誕生日。 実家の母から最中、1967年8月5日の新聞コピーなどが届く。 戦後から22年目、沖縄返還の前である。 テレビ欄を見ると、黄金バット、宇宙家族ロビンソン。 野球の試合は「阪急 vs. 西鉄」だって。

火影に咲く

【読書日記】8/1読了 『火影に咲く』木内昇(集英社) しみじみと、イイ本だなあ、と読了後につぶやく。 頃は幕末、とあればお馴染みの英雄たちの話…… ではなく、脇キャラの逸話を、丁寧に丁寧に描く。 決してドラマチックなスジではないのだけれど、 ああ、…

星夜航行

【読書日記】7/27読了 『星夜航行』飯嶋和一(新潮社) 上下巻で計1100ページある大作、読了に一週間かかったけれど、 それはそれは幸せな読書でありました。 時は戦国、家康の嫡子・信康に使えていた男の一代記。 侍から商人となり、南蛮貿易や秀吉の朝鮮出…

がいなもん 松浦武四郎一代

【読書日記】 『がいなもん 松浦武四郎一代』河治和香(小学館) イヤアアア、暑いっすね。こんな猛暑下は、涼しい室内で 読書に限ります。 さてこのところ、浅田次郎先生の『天子蒙塵3』など、 ガッツリ歴史ものに浸っているんですが、この本。 北海道の名付け…

夏の使者

諸々、お見舞い申し上げます。

未来

【読書日記】『未来』湊かなえ(双葉社) 大人達に蹂躙される少年少女のミステリ。 もう、底がなくって、底がなくって……。 (´;ω;`) ヨマセマスネエ 。 直木賞候補。さてどうなるでしょうか?

不定期連載

第一話 「風の中の信玄餅」 パラグレアのジェネラストリーは、サバオブニをリバリミッケしなければデクロをサクラミスされる危機にあった。 「トマイロ、ガネギシをテメラソせよ」 「お言葉ですが、チュラリポシが足りません」 「なんと……」 家臣たちが押し…

沖縄 慰霊の日

今日(6/23)ですね。 ふと思い出したのは、物書きとしてはアマチュアの頃、 旅のエッセイコンテストで賞をいただいたことでした。 www.churashima.net 今日、これより沖縄に向かいます。

いまは、空しか見えない

【読書日記】6/20読了 『いまは、空しか見えない』白尾悠(新潮社) R-18文学賞の受賞作家さんの、受賞作含む、デビュー作。 またスンゴイ作家さんが来ました。 マイ格言「R-18文学賞にハズレなし」です。 DV、レイプ、パワハラ、家族の愛憎……凝縮の連作短…

『ラス君』 7刷です。

(=゚ω゚)ノ ちょいと、お知らせ。 不肖ササキ、執筆に参加させていただきました、この 『ラストで君は「まさか!」と言う〜予知夢』が7刷! その本を発行元のPHP研究所さんからいただきました。 いやあ、増刷って嬉しいものです。

ウォーターゲーム

【読書日記】5/30読了 『ウォーターゲーム』吉田修一(幻冬舎) えっ、これが吉田修一の小説? と思ってしまいそう、でも、 ええ、これも吉田修一の小説! と思っていいでしょう。 著者の作品はデビュー時から全作品ずっと追ってます。 同作のようなハラハラ…

METROCK 2018

ご縁あって、ここ数年行っておりますメトロック。 自宅からチャリで行けるフェスってのも素敵。 今年は日曜、目当ては池ちゃん(レキシ)だけど、 掘り出し物バンドを見つけるのも好き。 小ステージだけど、あ、これスゴイなってやつね。 去年は岡崎体育だっ…

作家30人 合同サイン会まつり

本日(5/19土)、南千住の「くまざわ書店」さんで 当代人気作家さんが一堂に集うサイン会がありまして、 でもって知り合いの作家さんも多数いらしてたので、 不肖ササキ、自宅からチャリ一時間こいで伺いました。 いやあ、大盛況でしたね。 知り合い作家さん…

帰宅部ボーイズ

【読書日記】5/12読了 『帰宅部ボーイズ』はらだみずき(幻冬舎文庫) 私事、今ちょっとした絡みで、この作家さんの著作を 毎日数冊読んでいるのですが、いいんですよ! どの作品も! 「サッカーボーイズ」シリーズはグイグイ引き込まれる。 大人モノの作品…

廃園日和

【読書日記】5/2読了 『廃園日和』行成薫(講談社) 前に読んだ『僕らだって扉くらい開けられる』が とても面白かったので、新作を入手しました。 廃園が決まった遊園地。 営業最終日に訪れる人々のアレコレを描いた群像劇です。 オドロオドロしい装丁とは違…

ふたりみち

【読書日記】 4/11読了 『ふたりみち』山本幸久(角川書店) 極めて私事で恐縮ですが、映画や本で感動すると 腕がシビレる現象があります。年に数回程度。 本だと、浅田次郎作品、重松清作品で起こります。 で、この山本幸久さんの最新作で同じ現象が。 ま、…

狂犬の眼

【読書日記】4/8読了 『狂犬の眼』柚月裕子(角川書店) 先日、『盤上の向日葵』を絶賛したばかりですが、 『孤狼の血』の続編である本作も面白すぎて、 次の日早く起きなきゃいけないのに(6時起き)、 結局、本を閉じることができなくて、読了する1時迄 …