鰹通信

文筆屋ささきかつお のblogです。近況、お知らせ、読書日記など書いてます。

生き残り

f:id:maehara63:20180809220216j:plain

【読書日記】8/9読了

『生き残り』古処誠二角川書店

 

いやもう、この本はすごい。

著者の作品はかなり前から注目していました。

第二次世界大戦の、主に南方線線で敗色の濃い日本軍の

有り様を、見て来たのでは? というくらいにリアルに

描いた作品たち、いつか直木賞いくぞ、と思ってました。

極限状態の心理描写、相手との間合い、どれも凄いです。

で、この作品も、戦時下のビルマで、

傷病兵が中隊から切り離され転進する、のですが、

途中で一人、一人とゲリラ に殺されていく……のではない、

内部の誰かに殺されているのだ、と。

生き残った一人の兵隊が、他の下士官の元へ行くことで

事態が急展開するのですが、一級のミステリと気づく。

うわあ、これ、すごい、と声を上げてしまった。

オレ、直木賞の選考委員なら、この作品を推挙したいです。

そのくらい「!」になった一冊でした。