鰹通信

文筆屋ささきかつお のblogです。近況、お知らせ、読書日記など書いてます。

こころが傷んでたえがたき日に

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【読書日記】3/4読了

『こころが傷んでたえがたき日に』上原隆(幻冬舎

或る日、ふと「友がみな我よりえらく見える日は」という

石川啄木の句を思い出し(そういう心境だったのかも)、

ググってみるとこの本の存在を知る。

啄木の句と同名タイトルだった上原さんの著作は既読で、

なんだろ、市井の人々のドラマをコツコツを積み上げた

筆致に吸い込まれるように読了したのを覚えております。

(ナショナル・ストーリー・プロジェクトの日本版みたいな感じです)

で、その新刊が出てたのですね。

恐らく、その人とは気づかず、街角ですれ違ってたかも

知れない。そんな人びとが次から次と現れ、その人生を

著者は丁寧に聞き、そして言葉に変えていく。

それだけのこと? と言われるかも知れないけれども、

それだけのことが、どんなフィクションよりも深くて、

含蓄のある言葉に変わっているのだから、ワタクシ的に

教科書のような一冊に思えるのです。

人の数だけ人生はある。あたりまえのコトだけどね。