鰹通信

文筆屋ささきかつお のblogです。近況、お知らせ、読書日記など書いてます。

トリニティ

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【読書日記】5/14読了

『トリニティ』窪美澄(新潮社)

窪さんの作品には、ハッとさせられるテーマ、

言葉が詰められていて、読了後にものすごい満足と

重たい〝何か〟を感じてしまう。それが心地よい。

本書は、昭和〜平成の出版界にいた三人の女性達が

それぞれの仕事、家庭、人生を振り返るという形式で

綴られているのですが、自分には超ストライクで……。

終盤の90年代とか、私事ですが同業でしたもので、

彼女たちとすれ違っていたのかも、なんて思ったりね。

(モデルはいるけど、あくまでフィクションです)

そんな出版業界の栄枯盛衰をずっと見ていると、

輝いていた彼女たちの濃密な人生絵巻ってえのが、

実にビビッドに浮かび上がってきまして、

読了後、ウムム……としばらく放心しておりました。

 

「女だって自由に生きていいのよ」

この言葉に象徴される本書のテーマは

時代、職業に関係なく、今後も問われるのでしょう。

 

直木賞候補に入ってほしいな。