鰹通信

文筆屋ささきかつお のblogです。近況、お知らせ、読書日記など書いてます。

緋の河

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【読書日記】7/24読了

『緋の河』桜木紫乃(新潮社)

こんな、魂を鷲掴みにされる本に出会えることは

年に数回しかないので、とても幸せでした。

直木賞作家が紡ぐ長編は、著者の故郷のパイセン、

ルーセル真紀が主人公のモデル。

今でこそやっと普遍化してきたLGBT

その萌芽が幼いころから香っていた少年が、

戦後、住む町や学校、家族の白眼視を受けながら

それでも「アタシはアタシ」と前を向いて生きていく。

その力強さにグッ、とくる。

濃密な人物描写、出会った人々の言葉、

故郷・釧路の匂い──

どれをとっても小説として一級品だと思います。

これは間違いなく今年のベスト本(個人的)に入るな。

ぜひともオススメしたい一冊です。