【読書日記】1/2読了
『神様には負けられない』山本幸久(新潮社)
私事「年またぎの1冊」という本がありまして、
今年はこれ。敬愛する山本幸久さんの新作です。
主人公は専門学校生。
義肢装具士(ぎしそうぐし)を目指し、仕事を辞めて
二十代半ばにこの世界に挑んだ女性でした。
耳慣れぬ、この義肢装具士という言葉。
手足を失った人の装具を作るんですね。
専門用語が飛び交う前半は、やや戸惑ったのですが
彼女の成長とともに読み手も理解が深まってくると
どんどん引き込まれていきました。
「お仕事小説」なる言葉が聞かれて久しいですが、
山本作品はずっと前からこのジャンルを牽引しており、
安定の面白さは、ファンならわかってるんです。
なので本作も十二分に楽しませてもらいました。
クセのあるキャラ、フフフと笑ってしまうユーモア。
そして何より「山本ワールド」の住人たちが
あちこちに現れるというサービスが、ファンには◎。
今年一冊目にふさわしい、楽しい読書でした。
さあ今年は、こんな素敵な本に何冊出会えるかな?
わくわく。